abhyAsaH

lock

穴迷路

終わりの無い穴を掘っている。
地面は穴だらけ。
岩にあたって終わったものもあれば。
伸びた先で他と繋がったものもある。
あちらを掘ってはこちらを掘って。
あの穴を進んでこの穴を通って。
地上はもうわからないが地図も無い。
ある日、ふと、大きな道に出る。
穴が集まって一つになった空間。
そこからずうっと下へ掘っていく。
底が抜けた。
踏み入れた先は空。
空に落ちて、風を切る。
ようやく迷路の終わりを知る。
着地し、スコップを手にした。