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山へ

絶壁の下を見下ろし、細い道を人がひしめき合う中、一握りの頂を目指す。
これを登山という。
ただ山を登るだけの何が楽しいのか。
ある人は「良い景色のため」と。
ある人は「達成感だ」と。
それならそれなりの塔をエレベーターで上がってそれなりのレポートでも書けばいい。
そう思いながら山を登る。
何度も何度も登る。
私は私が山に登る理由を知らない。
翌朝の筋肉痛にうなりながら、どうすればこんな痛い思いをせずに山を登れるのかを考えた。