abhyAsaH

lock

やり直し

字の迷路何度でも書く書き直すやり直す度見えゆくゴール
lock

高密度

行間の開けたメモがミチミチに太く満足とかく見づらく
lock

現代ドット絵

知らないが惹かれてしまう懐かしさあの頃いれば今だからこそ
lock

思い出の曲

再会が違法切り貼りクソ動画あの頃の曲しみる名曲
lock

間に合うか

間に合うか全巻読破期限前無料期間と俺の原稿
lock

湖の穴の底

これが暗い穴になることが信じられる?
穏やかな波音が底の呼び声になる夜。
どこに落ちてもおかしくない天地。
湖の底に沈んだ何かが手招きをしている。
足を滑らせなさいと言う優しい呪いが聞こえる。
だというのに、今は。
薄い青の下できらめく水面を白鳥が泳ぐ。
私はそれが一番おそろしい。
穴はすぐ近くにいる。
昼の姿をした夜が、そこにいる。
lock

全体像

地図広げ建国のペン走らせる頭の中ですでに千年
lock

星空によぎる

星空によぎる蚊の音手を叩き空の上ならいないと淡く
lock

集中しすぎ

風呂忘れ食事を忘れ早三時朝のおやつが胃に響く
lock

速いよ

高速道路の真ん中に突っ立っている気分。
みんな私を追い抜いてしまう。
叫び声も上げられない。
誰も止まらない、助けてくれない。
綱渡りのように歩き出す。
ICにもたどり着かないまま死ぬ。
誰かの一年は私の十年。
歩かなければいけないから歩いているだけ。
泣きたくなるのをこらえている。
途中で下りられるならそうしたかった。
ただ一人私だけが高速道路を歩いていた。