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運命の月末

占いのうの字も来ずに月末に運命を待つ少女の気持ち
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個性的なリズム

独特とオンチの境綱渡り普通で良いよ常規をあてて
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作詞道

一を書く百の命を書き捨てる輪廻の先で一になったら
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SNS中毒

終わらないノンフィクションの台詞集精神的な裸体のポルノ
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悪魔の花瓶

悪魔こそ花を摘む罪知っていて枯れる私を花瓶に挿して
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もがく

掴んだわらの数だけ不安になる。
どれが正解のわら?
人が歩き去る音が聞こえる気がする。
早くしろよ。
声はうたかた。
水面の向こうに何かがあると信じてる。
水質の違う水だったりしてね。
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クモを想う

床のクモ三歩前から逃げ出してかつて敷居で死んだ彼偲ぶ
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色の勇気

青い黒を描く勇気が無い。
ピンクのトーン。
いつもと違う筆。
新しい目を描き入れなさい。
千枚の紙。
束の時計。
ひっくり返した井戸。
ほとんど青で黒を描け。
私の目は黒。
白インクを手に取って。
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手戻り

思い込み三歩進んで二歩下がる一歩戻って乗り込むバイク
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生きる

体が思うように動かなくなってもそれなりに生きていくしかない。
増えていく薬も変わっていく薬も生きていく形の一つでしかない。
牛歩。
それでも歩いていられるだけ今はまだマシなんだってどれだけ言い聞かせてられるかな。
歩けなくなって、想像の中でも歩けなくなって、自分が死んだことも知らないまま死ぬ。
それまでは生きている。
それなりに生きている。