とな天小ネタ『大人時代』

2023年9月23日

目次
  1. 発端
  2. 解説

発端

子ども時代の話があるなら大人時代の話も書きたいと思った。

解説

全員二十代後半~三十代前半を想定しています。厳密には決めていません。

九十九

ED1の世界線の姿です(ED2でも瞳の色・ピアスの有無以外違いはありません)。

見た目はほとんど変わっていません。天使はほとんど成長せず、従って老いもしません。

天専研の天使兵器として地下深くに収容されています。
天使兵器とは、天使の性質を応用した兵器のことです。天使と天使を合体させると天使の性質は強まります(天使化を促す範囲が広まる、腕の伸張量が増える、腕の強度が増す等)。これを天使合成技術(単に天使合成とも)と言い、天使合成を繰り返すことで殺傷能力を高められます。

ただし天使合成には限界があります。普通の天使同士の合成では、一定数合成を繰り返すと自ら崩壊してしまいます。
しかし九十には合成の限界がほぼありません(あるにはありますが、限界まで合成することは非現実的と言われています)。何十年と生きてきた中で、普通の天使から変質しています(何が変質したのかは、この世界ではまだ判明していません)。

そのため通常の何倍もの天使合成を行っており、天使兵器最強と言われています。
その殺傷能力は時期によって違いますが、一般天専研職員からは「出現した瞬間に周辺の街が一個壊滅する」程度だと言われています。

実は戦闘に出ることはほとんどありません。天専研の奥の手のような立場、あるいは黒井・令城を殺すための最終兵器です。本人もその役割に気づいています。
昔は九十が戦闘に出ていた時期もあり、利田が生存している世界線では利田と共闘したこともあります。

兵器としての性質故に、外界に影響を及ぼさない場所に収容されています。
収容中は、西と話したり、本を読んだり詩を書いたりしています。

天専研職員の制服を来ていますが、天使兵器としての性質を活かすため布地を少なくしています(体から腕等を生やして攻撃するため)。
兵器としては全裸の方が効率がよいのですが、西と祖母のアドバイスで服を着ています。

黒井弥吉

会山町天使事件を起こした世界戦の姿です。

見た目はあまり変わっていません。少ししわが深くなったくらいです。
「元々老け顔だもんね」と令城に言われています。

人類滅亡という目標を達成するため、様々な分野に取り組んでいます。
政治家、社長、教祖など、多種多様な顔を持ちます。百面相です。
職業ごとに別人を演じていて、姿も全く異なります。黒井弥吉(白上零)としての姿を知っているのは、味方側だと令城だけです。

利田金星

ED3、もしくは会山町天使事件が起きた上で生存した世界線の姿です。

天専研職員として天使事件の捜査・後処理などをしています。
会山町天使事件が起きた世界線では、就職後に戦闘員に転向します。

前述した天使合成技術は、人間にも使えます。人間の体に天使を合成することで、人間でありながら天使の能力を使えるようになります。
天専研の戦闘員は全員天使合成を行っています。

天使合成は通常、体の一部にのみ行います(腕、足等)。これは天使合成をしすぎると、天使の肉に自分の体が取り込まれてしまうからです。また通常の天使合成のように、限界を超えると肉体が崩壊します。全身に合成する人もいますが、合成量を少なくすることがほとんどです。

そんな中、利田は全身に多量の天使を合成しています。天使に対してある程度耐性があったためです(本編でも天使の遺言に耐えている描写があります)。
おそらく人間の中で一番戦闘力があります。ただし他者と共闘はできません。天使合成をした人間は天使と同じ性質を持ちます。そのため周囲の天使化を促してしまう上、合成するほどその影響力は高まります。他の職員に影響を与えないため、基本単独で行動します。

天専研上層部の命令を無視することがあるため、上層部からは手を焼く存在だと思われています。特に天専研の実質的なトップであるかみ、その主導者である利田水星とは諍いが絶えません。

九十と文通しています。天使に耐性がある利田ですが、それでも天使兵器化した九十には近づけません。また九十は電子機器の使用を制限されているため、手紙でやりとりをしています(手紙は検閲されます)。

九十からは天使合成をし続けていることを心配されています。耐性があるとはいえ、どこかに限界があるためです。
でもそれに対し利田は「手前も人のこと言えねぇだろ」と返すので、九十はあまり話題にしません。

令城談

会山町天使事件を起こした世界線の姿です。
五人の中で一番成長しました。

黒井が主導する秘密組織で、技術・研究部門の総まとめ役をしています。自身も研究者・技術者で、多くの発明をしています。

世界で初めて天使兵器を造ったのが令城です。天使合成技術の発見者でもあります。
天専研の天使合成技術は、令城が造った天使兵器の残骸の分析や、襲撃した研究施設の捜査などによって確立しました。平たく言えばパクリです。

令城は基本人と会いません。姿を見せないことを徹底していて、直近の部下ですら顔を知らないほどです。部下に直接指示を出すときは機械のアバターを使用します。
姿を人に見せない理由は「その方が秘密組織っぽくてカッコイイから」です。黒井のスタンスに合わせているという説もあります。

前髪が短くなりましたが、これは人と会う機会が無くなったことでアザを隠す必要も無くなったからです。

黒井とはたまに顔を合わせています。本編とは違う世界線になりますが、短編集『まいにちを君と共に。』の中に、大人になった黒井と令城のやりとりが書かれています。

西勇人

会山町天使事件が起きた世界線の姿です。

天専研に就職し、天使事件の捜査・後処理をしています。

天専研職員は、全員なんらかの天使兵器を所持しています。戦闘員は自らに天使合成を行い、それ以外の職員は小型天使兵器を携帯しています。
しかし西は天使兵器が使えません。天使と能力は似た性質を持っています(あるいは根源的に同じものです)。西は能力が効きませんが、使えません。それは天使でも同じです。
そのため普通の拳銃を携帯しています。天使や天使兵器、天使合成を行った生物には効果がありませんが、それ以外の生物・無機物には効果があります。

ただし西は転生時神様に「普通の生活」を約束されているため、死ぬことや死ぬほどの窮地に陥ることはほぼありません。拳銃を持つ意味はあまり無いです。

九十の唯一の話し相手です。兵器として扱われている九十に心を痛めています。
黒井・令城との戦いが終わったら、普通の生活をしてほしいと願っていますが、それは叶いません。
なぜ叶わないのかついては、別の機会に書ければいいなと思っています。あるいは作品にしたいです(いつになるかはわかりませんが……)。