とな天小ネタ『九十九の誕生日』
前置き
三月十六日は九十九の誕生日です。記念にちょっとしたイラストを書いてみました。
令城談の誕生日と同じく、天使事件が起きずに年を越せた世界線の光景です。
左から順に、黒井、利田、令城、西から贈り物を受け取った様子です。
解説
黒井が渡したのはネクタイです。利田にブランド物のアクセサリーを渡したのと同じように、こちらもブランド物です。比較的長く使える物を渡すあたりが黒井らしいと思います。
利田が渡したのは手作りチョコレートです。利田はバレンタインデーに九十から友チョコを受け取っていました。九十の誕生日がホワイトデーと近いことに気がつき、バレンタインのお返しとして三月十四日に渡しました。
九十自身は喜んでいますが、後で黒井や令城に「そういう大雑把なところが駄目なんだ」と苦言を呈されています。
令城が渡したのは思い出です。ショッピングモールで楽しませること、それを思い出として残すことが贈り物であるということです。
なぜこの贈り物を選んだかと言うと、「物はいつか無くなったり捨てたりするが、過去の出来事は変えようがなく、記憶は簡単に忘れることができないため」です。
この世界線の令城(と黒井)は裏で天使事件を企んでいるため、いつか九十と決別することを見越した贈り物でもあります。
ちなみに九十の髪型と衣服を用意したのは悦子です。
西が渡したのはヘアピンです。九十がよく邪魔そうに前髪を触っている様子を見て、ヘアピンを贈ることにしました。
誕生日より少し前に、西が「髪を切らないのか」と聞いたところ、「先生とヤマダさん、あとばあちゃんに切らない方がいいと言われている」と返ってきました(先生とは桐生繋のこと)。
天使である九十は、実は体の成長が遅いという設定があります。そのため一度髪を切ると、同じ長さまで伸ばすのに常人の十倍はかかります。
「髪はできるだけあった方がいい」という桐生とヤマダのアドバイス、「髪は長い方が遊び甲斐がある」という悦子の誘導があり、毛先を整える以外で髪を切ることはほとんどありません。
本人は長くても短くてもどっちでもいいと思っています。